亜鉛の欠乏が生理不順につながるって本当?亜鉛と鉄は何が違うの?

亜鉛という栄養素は普段の食事からは十分に摂取することが簡単ではなく、吸収率の低いこともあるため慢性的に不足しがちなミネラルです。

もともとこの亜鉛は食品中の含有率も低い上に加熱調理によって失われてしまうことも多く、そして体に吸収されにくいという性質>を持っています。

亜鉛不足になるとどういう症状がでるのでしょう?

亜鉛不足の場合に最初に現れる症状に味覚障害があります。なんと味覚障害の半数以上が亜鉛不足が原因といわれるだけあってよく聞かれます。

また、亜鉛不足で起きる症状には味覚障害の他に、肌の乾燥、しみやしわなどの老化現象、脱毛、薄毛、髪の毛が細くなる、爪の異常、精子欠乏、勃起不全、胎児の成長不全、抗酸化力低下、免疫力低下、精神的に落ち込むなどがあります。

亜鉛が欠乏すると、子供の成長障害や鉄欠乏性貧血、大人では皮膚炎、脱毛症、味覚障害、インポテンツなどの症状が現れます。

これは亜鉛が特に女性ホルモンや男性ホルモンに影響を及ぼす成分であることにも起因しています。

亜鉛には人の身体の中にあるホルモンを正常に機能させる働きがあり、女性ホルモンに作用して黄体形成ホルモンや卵細胞刺激ホルモンの働きを促進させる働きをします。

亜鉛は細胞分裂など新陳代謝に関わり、体内の有害物質の活性酸素を無害化したり、有害な金属などを排出したり、たんぱく質の合成、骨の発育などに欠かすことのできない必須ミネラルの一つです。

また亜鉛は肌、爪、髪などを美しくつややかに保つ効果のある栄養素でもあります。女性の卵子には亜鉛が豊富に含まれていますが、この亜鉛が足りなくなることで、生理不順や不妊症など深刻な症状を引き起こすこともあります。亜鉛不足は注意すべき問題なのです。

亜鉛の多い食品とは?

亜鉛サプリメント1日の摂取量の目安は男性12mg 女性10mg 上限30mg。

亜鉛の多く含まれる食品は、牡蠣、鳥や豚のレバー、牛もも肉、うなぎ、チーズ、卵黄、黒米、赤米、大豆、豆腐、納豆、きな粉、胡麻、そば、緑茶、抹茶、カシューナッツ、アーモンドなどです。

大豆製品には女性ホルモンと同じ働きをする大豆イソフラボンも含まれるため女性に嬉しい食材と言えます。

どうして亜鉛が生理不順に効くの?

女性の卵巣から卵子が排出されて排卵が起こると黄体ホルモンが分泌され体温が高温期になり、10日ほどその状態が続きます。

ホルモンがうまく働いて初めて生理が正常に進みますが、亜鉛やセレンという必須ミネラルが不足するとこの女性ホルモンが分泌されなくなってしまうのです。

特に亜鉛の欠乏は下垂体で作られる性ホルモンの分泌が減少し、卵巣機能も正常に働かなくなり、排卵が正常に行われなくなってしまうのです

こうして亜鉛の欠乏が生理不順の原因となってしまいます。

女性の卵巣に多く含まれている亜鉛というミネラルには、黄体形成ホルモンや卵細胞刺激ホルモンが作られるサポート役となって性ホルモンの分泌や排卵を促進させています。

亜鉛が不足するとこの性ホルモンの分泌が減ってしまうので、生理周期が乱れ生理不順になってしまうのです。

亜鉛の欠乏を改善すれば、生理不順の原因の一つを取り除くことになります。

亜鉛と鉄の違いとは?

亜鉛と鉄はどちらもミネラルの仲間ですが、働きや効能が違います。

亜鉛が欠乏して起きる亜鉛欠乏性貧血は、赤血球の周りの膜がもろく壊れやすくなることで起きる貧血です。血圧をうまく調節できなくなり、立ちくらみ、疲労感などの症状が現れます。

対して、鉄欠乏性貧血は赤血球の核となる鉄分の不足、それと、鉄は身体の様々な場所で色々な働きを担う酵素の材料になりますが、肝臓、脾臓、骨髄、筋肉などにヘモシデリンやフェリチンとして蓄えられます。

このストックは貯蔵鉄と呼ばれていますが、鉄欠乏でこのストックがなくなってしまい、赤血球を作れなくなることで起きる貧血が鉄欠乏性貧血です。

亜鉛も鉄も普通に食事やサプリメントでは問題ありませんが、慢性的な過剰摂取になると注意が必要です

亜鉛の過剰摂取では胃障害、鉄の過剰摂取では胃腸障害や皮膚の色素沈着をおこしたり、血管、脳、肝臓、すい臓などの臓器に蓄積し、悪影響を与えるので上限を超えないように気を付けることが重要です。