生理不順と甲状腺。不妊に関わる甲状腺の病気とは?

甲状腺とは首の喉仏の下にある「蝶」のような形をした内分泌腺です。

甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンは、サイロキシンとトリヨードサイロニンの2種類の化合物が知られており、全身の細胞に作用し、新陳代謝の維持、促進を調整します。

代表的な病気に、甲状腺機能亢進症(甲状腺ホルモンの分泌量が過剰)を起こすバセドウ病、甲状腺機能低下症(甲状腺ホルモンの分泌量が低下)を起こす橋本病等があります。

パセドウ病は、自己免疫の異常が原因で甲状腺機能亢進症を引き起こす病気で、新陳代謝が活発になり過ぎ、首元の腫れ、疲労感、不眠、体重減、月経不順、無月経等の自覚症状があります。

橋本病は、甲状腺組織自体の細胞が破壊され、甲状腺に慢性の炎症が起きる病気で、血液中の甲状腺ホルモンが不足し、甲状腺機能が低下する事による、首元の腫れ、むくみ、疲労感(倦怠感)、体重増加、月経不順、月経過多、無月経等の自覚症状があります。(パセドウ病、橋本病共に自己免疫疾患です。)

甲状腺に異常が出ている場合に、ホルモンを分泌する内分泌系全体に負担が掛かっている可能性があります。(副腎疲労から来る、副腎皮質ホルモンの分泌低下による甲状腺ホルモンの分泌過剰等)

その為、ホリスティック(全体的)な観点から見て、副腎疲労等他の内分泌系にも目を向け、全体の一部として、ホルモン剤による治療や、サプリの接種を取り入れる事が必要な場合があります。

ホルモン分泌は生理不順と甲状腺の共通点


女性ホルモンとは、卵巣で作られる卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2つのホルモンの事です。

この2つの女性ホルモンが月経周期に合わせて分泌し、働きます。

エストロゲンは女性らしい身体を作るホルモンで、全身に広く作用し、骨の強化、動脈硬化の抑制、コラーゲン生産の促進、肌の弾力や潤いの保持等、作用の多くは身体を守る働きをします。

妊娠に備えて、子宮の内膜を厚くする作用もあります。生理周期に関しては、基礎体温を下げる働きがあります。

プロゲステロンは妊娠出来るように助けるホルモンで、妊娠を継続される時期に働きます。

生理周期に関しては、基礎体温を上げる働きがあります。

甲状腺ホルモンは成熟すると排卵する卵胞の成長に関わりがあり、女性ホルモンバランスの乱れに関わっている場合があります。

また、成熟卵の卵胞液の中にも甲状腺ホルモンが存在し、排卵へと影響を与えています。

甲状腺機能低下による影響は、卵胞の成長が妨げられる事により、排卵が行われない周期の生理になる事があげられます。

生理時以外の出血、機能低下による出血が止まり辛くなる、出血量の増加と言った事の原因に関わっている場合があるのです。

反対に、エストロゲン過多になると甲状腺機能低下症に陥りやすくなると言った、女性ホルモンから甲状腺機能への影響もあります。

甲状腺機能障害とは


甲状腺機能の低下により排卵障害の頻度が高まったり、女性ホルモンのバランスの乱れにより無排卵が続くと、不妊症になる事があります。

ただし、記載しましたように、過剰の場合と低下している場合で、むくみ、月経不順等、同じ症状が表れる事がありますので慎重な判断が必要です。

甲状腺機能障害の原因ははっきりとはわかっていませんが、遺伝と関係があると言われています。

普段の食事で接種している為、ヨウ素(ヨード)不足により、甲状腺機能亢進症を起こす事は日本ではほとんどないと言われています。

ヨウ素(ヨード)の過剰摂取によって、甲状腺機能低下症を起こしたり、甲状腺機能亢進症を起こしたりする事についても、あまりありませんが、過剰なヨウ素接種は、甲状腺の働きを弱めます。過剰摂取には注意が必要です。