生理のメカニズム|生理を基礎から知りたい方へ

生理とは女性が妊娠するための準備であり、女性の体の中で女性ホルモンであるエストロゲンの影響を受けて起こります。日本女性では初めての生理、初潮を迎える平均10〜15歳から閉経を迎える45〜55歳までの約35〜40年間、毎月つきあわなくてはならない生理現象です。

子宮内部を覆っている子宮内膜という部分が、まずは間脳の視床下部からの性腺刺激ホルモン放出ホルモンの影響を受けて下垂体から卵胞刺激ホルモンが分泌されることで、卵巣内にある原始卵胞と呼ばれる卵子1個が成熟を始めます。

この成熟の過程で卵胞ホルモンであるエストロゲンが分泌され、子宮内膜が徐々に厚く柔らかく増殖を始めます。これは卵子が精子と出会って受精卵となった時に着床し成長しやすくするためです。

子宮内膜が増殖するとともに、今度は下垂体から黄体化ホルモンが分泌されます。すると成熟卵胞から卵子が排出される排卵という現象が起こります。

排卵後に卵胞は黄体へと変化しプロゲステロンと呼ばれる黄体ホルモンを分泌するようになります。

この黄体ホルモンの影響で子宮内膜はさらに増殖し厚みを増して受精卵が着床する時に備えます。このようにして受精卵の着床のための準備を女性の体の中で毎月着々と進められているのです。

そして受精卵が着床せず妊娠しなかった場合、プロゲステロンの分泌が止まり、着床の準備をしていた子宮内膜の表面部分である機能層という組織が剥がれ落ちて血液と一緒に体の外に排出されていきます

この現象が生理、月経と呼ばれる女性特有の現象なのです。


生理のメカニズムの基礎知識

女性の生理は個人差がありますが、エストロゲンと黄体ホルモンという2つの女性ホルモンのバランスの変化によって引き起こされ、月経期卵胞期排卵期黄体期の4つの周期が28日毎に訪れます。

月経期に排卵した卵子と精子が結合し、受精卵となって子宮内膜に着床すれば妊娠しますが、妊娠しない場合は黄体ホルモン、卵胞ホルモンの分泌が減少し、子宮内膜がはがれ落ち、血液と共に体外へ排出されます。

黄体ホルモンとは黄体から分泌される女性ホルモンの一種で、排卵直後から分泌量が増えます。黄体ホルモンの働きは主に妊娠に備えて子宮内膜を大きく増殖させやわらかくして受精卵の着床に備え、体温を上げたり、血管を拡張させて骨盤内の血流を増やし、水分を体内に貯えたり、乳腺の発育を促す働き>などがあります。

月経期には黄体ホルモンが大幅に現象するため、体温が下がり低体温期になります。

卵胞期は増殖期とも呼ばれ、月経後の約7日間、視床下部から性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)が分泌され、脳下垂体から卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌されます。

卵胞刺激ホルモンFSHの影響で卵巣で数個の卵胞が発育します。

卵胞の発育につれて卵胞ホルモン(エストロゲン)が分泌されて子宮内膜を厚く柔らかく増殖させ妊娠に向けての準備が始まります。

女性は生まれた時すでに卵巣内に原始卵胞を持っているのですが、原始卵胞が月に一度卵胞に成長します。 卵胞ホルモンは体温を下げる働きがあるため、卵胞期には低温期となります。

排卵期は周期中ごろに1個の卵胞が成熟してエストロゲンは急増します。ある量に達するとFSHが減少し、黄体形成ホルモン(LH)を急激に分泌するLHサージとなり、このLHサージのピーク約16時間で排卵が起こります。

黄体期は卵胞ホルモンの代わりに黄体ホルモンが分泌されるようになると、子宮内膜から粘液が出て受精卵が着床しやすい状態になります。

受精卵が着床すれば、黄体ホルモンがさらに分泌され子宮内膜をさらに増殖させて妊娠を継続しやすい状態にします。黄体ホルモンには体温を上げる作用があるので、黄体期は高温期となります。

月経周期とは月経の始まった日から、次の月経が始まる前日までをそう呼びますが、月経周期または生理周期とは25日から38日が正常とされています。

この周期には個人差がありますが、一般的に24日以内と短い周期の月経頻発月経39日以上の周期の長い月経稀発月経と呼ばれます。月経周期は、1週間程前後することもあります。

生理周期と排卵日の基礎知識


これも個人差がありますが一般的な生理の期間は3〜7日間、生理が始まった日から、次の生理の前日までを1周期とし、これを生理周期、月経周期と呼びます。

中には1〜2日と短い周期で終わる過短月経8日以上続く過長月経の場合もあります。続く排卵日は一般的に、生理開始日から12〜15日間です。

正常な生理周期は約28日前後です。前述した通り、39日以上あく場合、稀発月経と呼びますが、稀発月経の原因として、生理から排卵までの日数が通常より長い遅延排卵があります。そのまま 放置すると無月経になってしまうこともあるため、できるだけ早く改善することが大切です。

逆に生理の周期が24日以内という頻発月経もあります。生理が終わってすぐに次の生理が来る状態で、排卵のあるものと無排卵性があります

中でも生理周期が15日〜17日の場合、無排卵性の頻発月経である可能性が高くなります。そして月に2〜3回生理が来ることもあるため出血量も多くなり、女性に多い貧血の症状が出ることもあります。

生理時の出血量は一般的に約180gですが、生理時に多量に出血する日が3日以上続いたり、経血にレバーのような血の固まりが混ざって出たり、貧血を起こすほど出血量が多い症状がでることもあり、過多月経と呼ばれます。 原因としてはホルモンの分泌異常といった機能性の原因や、子宮筋腫や子宮内膜症などの器質性の原因があります。治療には薬や手術があります。

また生理時の出血量がおりもの程度と極度に少ない過少月経と呼ばれる症状もあります。生理期間も1〜2日しかないこともあり、無排卵や子宮の発育不全やホルモンの分泌異常などが原因として考えられます。

また生理の時の基礎体温は低温期と高温期があり、基礎体温を記録することでおよその排卵日を知ることができます。月経と月経の間の排卵日を含む2〜3日の排卵期には、おりもの量が最も増え、排卵痛が起こることもあります。

生理とはこのように女性ホルモンのバランスの影響を受けて起きる現象なので、特に女性ホルモンの増減は精神的肉体的の様々な要因の影響で周期が乱れたりすることもあるのです。

人によっては生理中に起きる様々な症状に悩ませられます。

生理痛の下腹痛、腹痛、腹部膨満感、頭痛、腰痛、肩凝り、食欲不振、下痢、吐き気、のぼせ、イライラ、貧血、脱力感、倦怠感、冷え、むくみ、肌あれなど皮膚の乾燥や不調、眠気、憂うつなどがあげられます。

生理は決して病気ではありませんが、人によっては痛みや不快な症状のため普通の生活に視床をきたす程の症状が出ることもあります。

寝込んでしまうほどの状態だと機能性月経困難症と診断されることもあり、原因としては経血を押し出すときの子宮の収縮によるもの、ホルモンバランスのくずれによる骨盤内のうっ血、自律神経の乱れによる脳の血管の拡張、全身の血行の悪化、ストレスなどがあげられます。ホルモンバランスの乱れや精神的ストレス、また子宮内膜症や子宮筋腫などが考えられます。

女性の体は毎月決まった周期で生理という妊娠のための準備をしているのです。